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日本古代の思想と天皇

日本史研究叢刊 35

出版社名 和泉書院
出版年月 2020年3月
ISBNコード 978-4-7576-0947-1
4-7576-0947-7
税込価格 9,350円
頁数・縦 364P 22cm

商品内容

要旨

朝廷を二分した壬申の乱を、その後の天皇や豪族たちはどのように捉えたか。これを承けて成立した八世紀の天智天皇観、天武天皇観とはどのようなものであったか。神話と神祇信仰に基づく皇孫思想と、外来の儒教思想(天命思想、徳治思想、中華思想など)、仏教思想が、互いに影響を与えながら古代国家のイデオロギーとして形成されていった過程を解明する。『古事記』『日本書紀』の分析を通じて古代思想史の核心に迫る。

目次

第1部 日本古代における天命思想(古代天皇と天命思想―七世紀を中心として
『日本書紀』における「天命」について―「ことよさし」との関連から)
第2部 『日本書紀』の伝承と外来思想(綺戸辺の伝承と三尾氏―神話伝承と祥瑞思想
天之日矛と渡来神の伝承―朝鮮系神話の受容について
『日本書紀』における考と忠―「顕宗紀」と「孝徳紀」の所伝について)
第3部 五、六世紀の大王系譜の諸問題(『宋書』倭国伝の珍と済の続柄について
「上宮記一云」の成立と継体天皇)
第4部 『日本書紀』と七世紀の天皇(吉野盟約と天智系皇族
『日本書紀』の天智天皇観
天智朝の後宮と壬申の乱)
第5部 八世紀の思想と天皇(不改常典と『日本書紀』の思想
皇孫思想と天命思想の形成について―七、八世紀の思想と天皇
古代天皇と仏教の思想―イデオロギーとしての仏教について)
日本古代の思想と天皇

著者紹介

水谷 千秋 (ミズタニ チアキ)  
1962(昭和37)年滋賀県大津市出身。1986年龍谷大学文学部史学科卒業。1992年龍谷大学大学院文学研究科博士課程単位取得により依願退学。2002年、皇學館大学より博士(文学)を授与。専攻は日本古代史。現在、堺女子短期大学図書館長・教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)