帝国 ロシア・辺境への旅
新版
出版社名 | みすず書房 |
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出版年月 | 2024年1月 |
ISBNコード |
978-4-622-09671-9
(4-622-09671-4) |
税込価格 | 4,730円 |
頁数・縦 | 414P 20cm |
シリーズ名 | 帝国 |
商品内容
要旨 |
「モスクワに着いたとたんに、ぼくは討論、論争、口論、流言の渦のなかへと落ち込む。どこへ出ても、会合、集会、会議、シンポジウムがある。プーシュキンの銅像の周りでは、まいにち早朝から夜半まで、だれやかやが立って、競って大声を挙げ、いがみ合い、また、チラシの厚い束を鼻先に突き出す。討論、雄弁、論争、おしゃべり、説教を得意とする者にとって、また言葉の剣士、真実の追求者にとって、天国の時代は今である。かかる大道討論クラブは、この国において数十、数百を数える」(「“魔の山”クレムリン」より)「マガダン行きの飛行機が飛ぶまで、ヤクーツク飛行場で四日間の待ちぼうけ。雪嵐の吹き荒れるコルィマー向けは全便運休。シベリアの旅はいつもこうである。“…”コルィマーの吹雪はおいそれと止まない。だが、吹雪が収まれば、飛行機はすぐさま飛ぶ。しがみついても乗らねばならない。万が一、乗り損ねて逃げられたら、死も同然。だから、腰をおろして待つ」(「コルィマーは霧また霧」より)サルマン・ラシュディ、マーガレット・アトウッド、ジョン・アップダイク、ガブリエル・ガルシア=マルケスらが絶賛した「文学的ルポルタージュ」の旗手カプシチンスキ。その代表作。 |
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目次 |
1 最初の出遇い 一九三九〜六七(ピンスク、一九三九年 |