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平成精神史 天皇・災害・ナショナリズム

幻冬舎新書 か−24−1

出版社名 幻冬舎
出版年月 2018年11月
ISBNコード 978-4-344-98526-1
4-344-98526-5
税込価格 990円
頁数・縦 307P 18cm

商品内容

要旨

度重なる自然災害によって国土は破壊され、資本主義の行き詰まりにより、国民はもはや経済成長の恩恵を享受できない。何のヴィジョンもない政治家が、己の利益のためだけに結託し、浅薄なナショナリズムを喧伝する―「平らかに成る」からは程遠かった平成を、今上天皇は自らのご意志によって終わらせた。この三〇年間に蔓延した、ニヒリズム、刹那主義という精神的退廃を、日本人は次の時代に乗り越えることができるのか。博覧強記の思想家が、政治・経済・社会・文化を縦横無尽に論じ切った平成論の決定版。

目次

第1章 平成二八年夏の「革命」―「平らかに成る」に秘められた思想(上)
第2章 未完の平成―「平らかに成る」に秘められた思想(下)
第3章 花開く刹那主義―災害とニヒリズム(上)
第4章 今上天皇のロマン主義―災害とニヒリズム(下)
第5章 日本会議の悲願―平成ナショナリズムの正体(上)
第6章 終わらない冷戦―平成ナショナリズムの正体(下)
第7章 万世一系神話の寿命―ポスト平成の天皇像
第8章 不条理こそリアル―ホラーとゲームの平成文化
第9章 マルクスを呼び戻せ!―人間不要のAI資本主義
第10章 北一輝と麻原彰晃の奇妙な符号―瓦解する戦後民主主義

おすすめコメント

度重なる自然災害によって国土は破壊され、資本主義の行き詰まりにより、国民はもはや経済成長の恩恵を享受できない。何のヴィジョンもない政治家が、己の利益のためだけに結託し、浅薄なナショナリズムを喧伝する――「平らかに成る」からは程遠かった平成を、今上天皇は自らのご意志によって終わらせた。この三〇年間に蔓延した、ニヒリズム、刹那主義という精神的退廃を、日本人は次の時代に乗り越えることができるのか。博覧強記の思想家が、政治・経済・社会・文化を縦横無尽に論じ切った平成論の決定版。

著者紹介

片山 杜秀 (カタヤマ モリヒデ)  
1963年、宮城県生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。思想史家、音楽評論家。慶應義塾大学法学部教授。専攻は近代政治思想史、政治文化論。『音盤考現学』『音盤博物誌』(ともにアルテスパブリッシング、吉田秀和賞とサントリー学芸賞受賞)、『未完のファシズム』(新潮選書、司馬遼太郎賞受賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)