核融合発電で世界はこう変わる
PHP新書 1457
| 出版社名 | PHP研究所 |
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| 出版年月 | 2026年3月 |
| ISBNコード |
978-4-569-86076-3
(4-569-86076-1) |
| 税込価格 | 1,155円 |
| 頁数・縦 | 201P 18cm |
商品内容
| 要旨 |
燃料は海水から採れる重水素と三重水素。高レベル放射性廃棄物や地球温暖化の心配も無用。夢のエネルギー技術、核融合の実現は遠い未来のはずだった。だが米国のスタートアップ企業が、二〇三〇年代初頭に送電を開始する予定と発表。世界中が電気の恩恵を得る「水素社会」が到来する可能性も高まった。日本の得意分野でもある新技術を、かつて核融合の研究者だった作家が平易に解説。 |
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| 目次 |
第一章 新しい世界がやって来る |



出版社・メーカーコメント
燃料は海水から採れる重水素と三重水素。高レベルの放射性廃棄物や二酸化炭素も出さない。夢のエネルギー技術、核融合の実現は遠い未来のはずでした。だが米国のスタートアップ企業CFSが、2030年代初頭に商業運転を開始する予定と発表し、にわかに2030年代の核融合の社会実装が現実味を帯びてきました。これまでの原子力発電は「核分裂」によりエネルギーを取り出す発電方式で、日本で行なうためには燃料のウランを輸入しなければならず、東日本大震災で安全性にも大きな疑問符がついてしまいました。さらに、高レベルの放射性廃棄物の発生も避けられません。しかし核融合発電の燃料は海水から採れるため、輸入する必要がありません。装置にトラブルが起こると、燃料のプラズマ自体が生成されず消えてしまいます。高レベル放射性物質も発生しません。さらに、核融合の価値はこれだけではありません。核融合炉を使えば、高温の熱と大量の電力を安定的に利用できるため、高効率かつクリーンな水素製造が可能になります。水素があれば、燃料電池(水素と酸素を反応させて電気を取り出す装置)を用いて、いつでもどこでも電気を生み出すことができます。つまり、水素を貯めることで、電気を「貯蔵」し、水素を運ぶことで、電気を「運ぶ」ことができるのです。地域単位のエネルギー自給が可能になり、地震や台風で送電網が壊れても、病院や避難所、通信設備を動かし続けることができます。さらに、現在世界で電気の恩恵を受けていない地域にも、送電線に頼らずに電気を届けることができるようになります。このように良いことづくめの「核融合」は、国の研究機関である量子科学技術研究開発機構における実験などで培ってきた技術を生かすことができる日本の得意分野であり、三菱重工業や東芝エネルギーシステムズなど、多くの日本企業が必要不可欠な存在になっています。さらに、京都フュージョニアリングなど、核融合の周辺技術で世界から注目されているスタートアップ企業もあります。高市政権も、核融合を単なる研究テーマではなく、経済成長戦略や国際競争戦略の柱として位置づけています。エネルギー問題、環境問題を解決し、日本の将来を支える産業を生み出すであろう核融合について、かつて核融合の研究者であった小説家が万感の思いを込めて解説します。