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映画の領分

出版社名 岩波書店
出版年月 2020年6月
ISBNコード 978-4-00-022305-8
4-00-022305-4
税込価格 4,290円
頁数・縦 374,7P 20cm

商品内容

要旨

ゴダール、楊徳昌、陳凱歌、ベロッキオ、アピチャッポン、王兵、タル・ベーラ、アンゲロプロス、クルーゲ、デレク・ジャーマン、マフマルバフ…歴史の禁忌と悪夢に抗い、映画の論理を生きた18人の監督。久々の外国映画作家論集。

目次

映画の領分
原初の光景とその失墜―クリス・マルケル
アフリカ映画の始まり―センベーヌ・ウスマン
歴史の塵埃―テオ・アンゲロプロス
『資本論』を映画にする―アレクサンダー・クルーゲ
アレクサンダー・クルーゲとの対話―竹峰義和・四方田犬彦
映像の網状組織のなかで―ジャン=リュック・ゴダール
亡命と模像―ラウル・ルイス
陰鬱な祝祭―アレクセイ・ゲルマン
家のなかの死―マルコ・ベロッキオ
没落した神とアイスクリーム
世界の凋落を見つめて
少年少女の残酷物語
記憶のための戦い
時間の墓場
少年テロリストが監督になるまで
傷魂と転生
チェーホフへの到達
亡霊による歴史の顕現
廃墟の近傍

出版社・メーカーコメント

誕生して百二十年余りが経過した映画は、地上のあらゆる言葉と音と映像を統合していくシステムといえる。誕生以来、製作と受容の在り方は恐ろしく多様化し、大衆娯楽にも総合芸術にもなりうるが、そのような映画という表象体系の持つ無限の可能性と論理を、その本質に自覚的な世界中の映画監督を切口に、改めて問い直す試み。

著者紹介

四方田 犬彦 (ヨモタ イヌヒコ)  
1953年、大阪府箕面に生まれる。映画・比較文学研究家。エッセイスト。詩人。小説家。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。長らく明治学院大学教授として映画学を講じ、コロンビア大学、ボローニャ大学、テルアヴィヴ大学、中央大学(ソウル)などで客員教授・客員研究員を歴任。現在は映画、文学、漫画、演劇、料理と、幅広い文化現象をめぐり著述に専念。学問的著作から身辺雑記をめぐるエッセイまでを執筆。斎藤緑雨文学賞、サントリー学芸賞、講談社エッセイ賞、伊藤整文学賞、桑原武夫学芸賞、芸術選奨文部科学大臣賞、鮎川信夫賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)