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左京・遼太郎・安二郎見果てぬ日本

新潮文庫 か−94−1

出版社名 新潮社
出版年月 2023年2月
ISBNコード 978-4-10-104471-2
4-10-104471-6
税込価格 880円
頁数・縦 443P 16cm

商品内容

要旨

「大破局」を描いた作家小松左京は、夢の大阪万博に何を見たのか。モンゴルの草原に憧れた司馬遼太郎のロマンと、本質的悲劇とは。笠智衆を選んだ名匠小津安二郎。その静かなる戦いと、いつかくる「最後の五分」に込めた覚悟とは。鮮やかな着眼で巨匠たちの思考を読み解きつつ、日本の過去・現在・未来を浮かび上がらせていく。この国の断面を明らかにする画期的評論!

目次

第1部 この国に真の終末観を―小松左京・未来への総力戦(「万博病」に取り憑かれた頃
『未来の世界』が描きだした至福
戦後産業文明の司祭として ほか)
第2部 島国の超克、漂泊者の夢―司馬遼太郎・過去へのロマン(騎馬民族の世界、農耕民族の世界
教条主義者より自由な放浪者として
日本が嫌いな歴史家の「遠いまなざし」 ほか)
第3部 持たざる国の省力法―小津安二郎・現在との持久戦(「雲をつかむような、棒杭を抱いているような」人間
銃後の黒澤と前線の小津のあいだの深い河
典型的「ぬうぼう」、笠智衆を選んだ理由 ほか)

出版社・メーカーコメント

「大破局」を描いた作家小松左京は、夢の大阪万博に何を見たのか。 モンゴルの草原に憧れた司馬遼太郎のロマンと、本質的悲劇とは。笠智衆を選んだ名匠小津安二郎。その静かなる戦いと、いつかくる「最後の五分」に込めた知られざる覚悟とは……。鮮やかな着眼で巨匠たちの思考を読み解きつつ、日本の過去・現在・未来を浮かび上がらせていく。この国の大きな断面を明らかにする画期的評論!

著者紹介

片山 杜秀 (カタヤマ モリヒデ)  
1963(昭和38)年、仙台市生まれ。政治思想史研究者、音楽評論家。慶應義塾大学法学部教授。『音盤考現学』および『音盤博物誌』で吉田秀和賞、サントリー学芸賞を受賞。『未完のファシズム』で司馬遼太郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)