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昭和史の核心

PHP新書 1335

出版社名 PHP研究所
出版年月 2022年12月
ISBNコード 978-4-569-85369-7
4-569-85369-2
税込価格 1,100円
頁数・縦 222P 18cm

商品内容

要旨

日本人の心情と生活の根底には、鎖国時代に培われた実利主義が延々と生きている。しかしその伝統的実利主義を放棄してしまった時代があった。勝つ見込みのない戦争に突入した、昭和前期である―。戦争の悲劇が生まれた根本的な原因に迫るほか、令和の為政者が昭和史から学ぶべきこと、「報道されなかった東南海地震」「ローマ字社会になりかけた日本」などの昭和史秘史を紐解く。さらに、東京帝大時代に100メートル走の未公認世界記録を出した外交官藤井実、翼賛政治会を議会で批判した中野正剛など、語り継ぎたい日本人についても取り上げる。

目次

序論 令和の今、何を昭和史に学ぶか
第1章 日本人への教訓(永井荷風の虚無
報道されなかった東南海地震 ほか)
第2章 為政者よ、昭和史に学べ(安倍首相のやじ
スピーチでオバマ大統領に対抗できる首相は? ほか)
第3章 知っておきたい近現代史(昭和天皇の自由な幼年期
民間人の戦死者、都道府県ごとの差 ほか)
第4章 語り継ぐべき人々(荒尾精―日清戦争後の日本人への怒り
特攻に反対した部隊長 ほか)
第5章 論じること、語ること(政治家論の時代
「北海道学」創設を目指して ほか)

出版社・メーカーコメント

日本人の心情と生活の根底には、鎖国時代に培われた実利主義が延々と生きている。しかしその伝統的実利主義を放棄してしまった時代があった。勝つ見込みのない戦争に突入した、昭和前期である──。戦争の悲劇が生まれた根本的な原因に迫るほか、令和の為政者が昭和史から学ぶべきこと、「報道されなかった東南海地震」「ローマ字社会になりかけた日本」などの昭和史秘史を紐解く。さらに、東京帝大時代に100メートル走の未公認世界記録を出した外交官藤井実、翼賛政治会を議会で批判した中野正剛など、語り継ぎたい日本人についても取り上げる。(目次より)●「抽象的理想」の蔓延が日本の危機 ●永井荷風の虚無 ●報道されなかった東南海地震 ●ローマ字社会になりかけた日本 ●スターリンの北海道出兵計画 ●台湾の指導者の日本観 ●昭和天皇の摂政時代●「昭和8年」の警告 ●あさま山荘事件――戦前と戦後 交錯の瞬間 ●特攻に反対した部隊長 ●議会人の誇りを示した中野正剛 ●驚くべき世界記録を出した藤井実 ●自衛隊を出動させなかった赤城長官――60年安保 ●「半藤史観」継承へ

著者紹介

保阪 正康 (ホサカ マサヤス)  
1939年、札幌市生まれ。同志社大学文学部卒業。作家、評論家。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞、他に『ナショナリズムの昭和』で和辻哲郎文化賞、『石橋湛山の65日』で第1回石橋湛山和平賞などを受賞。近現代史の実証主義的研究のために、これまで延べ4000人の人々に聞き書き取材を行なった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)