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チョーサー『カンタベリー物語』 ジャンルをめぐる冒険

世界を読み解く一冊の本

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2019年4月
ISBNコード 978-4-7664-2560-4
4-7664-2560-X
税込価格 2,640円
頁数・縦 247P 20cm

商品内容

要旨

「英詩の父」チョーサーの代表作『カンタベリー物語』。カンタベリー大聖堂への巡礼の途上、職業も身分も異なる巡礼たちが語る多種多様な物語は、キリスト教を支柱とする一枚岩的な世界とは異なる、豊饒な世界を描き出し、物語文学のジャンルを拡張した。神が細部に宿る物語世界のダイナミズムを丁寧に描く。

目次

序 『カンタベリー物語』の中世的な面白さ
1 『カンタベリー物語』の誕生(チョーサーの生涯と文学観
『カンタベリー物語』の写本と構造
巡礼という枠組と「総序の詩」)
2 話の饗宴―『カンタベリー物語』のダイナミズム(ヨーロッパ中世と古代
ファブリオ的な笑いの変容
賢妻と女性の声
うっとうしい教会関係者と誤読
奇蹟、驚異、魔術とオリエント
不条理な死と勝利
ジャンルの解体とメタナラティブ)
3 物語の終焉―『カンタベリー物語』のその後(『カンタベリー物語』の終わりの感覚
『カンタベリー物語』のその後と現代)

おすすめコメント

英文学の礎を築いた「英詩の父」ジェフリー・チョーサー。多種多様なジャンルを革新的に問い直し、物語文学の枠組みを拡張した、中世を代表する傑作のダイナミズムを描く。

著者紹介

松田 隆美 (マツダ タカミ)  
慶應義塾大学文学部教授。イギリス中世文学。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了、ヨーク大学大学院博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)