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集英社文庫 き16−3

出版社名 集英社
出版年月 2012年5月
ISBNコード 978-4-08-746833-5
4-08-746833-X
税込価格 715円
頁数・縦 376P 16cm

商品内容

要旨

作家の鈴木タマキは、恋愛における抹殺をテーマに『淫』という小説を書こうとしていた。主人公は、妻と愛人との修羅の日々を描いた緑川未来男の私小説『無垢人』の愛人、○子である。○子は果たして実在の人物なのか、創作なのか。取材を進めるうちに、タマキは自身のかつての恋愛の狂乱を重ね合わせていく。小説の虚構が現実となり、そして現実を越えていく。人間の内側を深く抉る傑作長編。

出版社・メーカーコメント

愛の極みは憎しみなのか。恋愛の涯(はて)にあるものは。恋愛関係にあった男と形の上では別れたが、愛憎の感情はいつまでも心の奥でざわめく。作家のタマキは恋愛における抹殺を小説のテーマとし、取材を進めるが、最後に見たものとは。(解説/伊集院 静)

著者紹介

桐野 夏生 (キリノ ナツオ)  
1951年金沢市生まれ。成蹊大学卒業。93年『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞受賞。98年『OUT』で第51回日本推理作家協会賞、99年『柔らかな頬』で第121回直木賞、2003年『グロテスク』で第31回泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で第17回柴田錬三郎賞受賞。05年『魂萌え!』で第5回婦人公論文芸賞、08年『東京島』で第44回谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で第19回紫式部文学賞受賞。『ナニカアル』で、10年第17回島清恋愛文学賞・11年第62回読売文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)