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「合戦」の日本史 城攻め、奇襲、兵站、陣形のリアル

中公新書ラクレ 758

出版社名 中央公論新社
出版年月 2022年3月
ISBNコード 978-4-12-150758-7
4-12-150758-4
税込価格 946円
頁数・縦 254P 18cm

商品内容

要旨

戦後、日本の歴史学においては、合戦=軍事の研究が一種のタブーとされてきました。このため、織田信長の桶狭間の奇襲戦法や、源義経の一ノ谷の戦いにおける鵯越の逆落としなども「盛って」語られてはいますが、学問的に価値のある史料から解き明かされたことはありません。城攻め、奇襲、兵站、陣形…。歴史ファンたちが大好きなテーマですが、本当のところはどうだったのでしょうか。本書ではこうした合戦のリアルに迫ります。

目次

第1章 合戦の真実(合戦とは何か
なぜ日本史では軍事研究はタブー視されたのか
合戦は人間の「命のやりとり」であることに立ち返って考える
合戦における勝敗の大前提
勝利の大原則1 戦いとは数である
勝利の大原則2 経済を制した者が勝利する)
第2章 戦術―ドラマのような「戦術」「戦法」はあり得たか(戦術のリアルを考える
いかに兵の士気を上げるか
奇襲戦のリアルを考える)
第3章 城―城攻め、籠城・補給・築城(なぜ城攻めをするのか
城郭とは何か
籠城とは何か
「本城+1」の戦いとは何か
兵站が勝敗の鍵を握る
築城戦を考える)
第4章 勝敗―勝利に必要な要素とは(合戦の勝敗を改めて考える
敗戦は指揮系統の崩壊によって引き起こされる
農民たちの士気を上げる)

出版社・メーカーコメント

戦後、日本の歴史学においては、合戦=軍事の研究が一種のタブーとされてきました。このため、織田信長の桶狭間の奇襲戦法、源義経の一ノ谷の戦いにおける鵯越の逆落としなどは、「盛って」語られはしますますが、学問的に価値のある資料から解き明かされたことはありません。城攻め、奇襲、兵站、陣形……。歴史ファンたちが大好きなテーマですが、本当のところはどうだったのでしょうか。本書ではこうした合戦のリアルに迫ります。■第一章 合戦の真実■第二章 戦術――ドラマのような「戦術」「戦法」はありえたか■第三章 城――城攻め・籠城・補給・築城■第四章 勝敗――勝利に必要な要素とは◎内容例本当に軍師は存在したのか?川中島の戦いの勝者を考えるポイントは?奇襲は有効だったのか?なぜ城攻めをするのか?各城にどのくらいの兵力を置くか?お粗末すぎる日本の城壁合戦のコストを考える大将の討死は実は少ない関ケ原の戦いと指揮系統ほか……

著者紹介

本郷 和人 (ホンゴウ カズト)  
1960年東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。文学博士。東京大学、同大学院で石井進氏、五味文彦氏に師事。専攻は日本中世政治史、古文書学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)