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怪異と遊ぶ

出版社名 青弓社
出版年月 2022年4月
ISBNコード 978-4-7872-9267-4
4-7872-9267-6
税込価格 2,640円
頁数・縦 288P 19cm

商品内容

要旨

怪異は、恐怖の対象として忌避されると同時に、好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。怪談師、心霊術、分身、透明人間、『トワイライトシンドローム』、「意味が分かると怖い話」―怪異が娯楽や趣味としても受容されてきたことを、多角的な視点から照らし出す。

目次

第1部 怪異を語る(幽霊に萌える、怪異で遊ぶ
語り継がれる狸合戦―阿波における憑依と遊戯
怪談師の時代
「意味が分かると怖い話」とは何か―「似ている話」を探して、作って、読み換える、遊び)
第2部 怪異を表現する(分かたれた「己」で、遊ぶ―森〓外「不思議な鏡」が映し出す分身譚の愉しみ
大正、“霊交術事件”の夏―奇術としての心霊術
透明人間現る―隠れる物語から露わにする物語まで)
第3部 怪異を操る(一九八〇年代の「こっくりさん」―降霊の恐怖を払拭する「キューピッドさん」の戦略
怪異と「遊ぶ」装置―『トワイライトシンドローム』を手がかりに
怪異に学び戯れる人々―妖怪文化を育む虚構の共同体に着目して)
特別座談会 怪異を創る楽しみ

出版社・メーカーコメント

日常を逸脱した存在や現象である「怪異」は、恐怖の対象として忌避されてきた。しかし同時に、怪異は好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。私たちはなぜ「怖いもの見たさ」で怪異をのぞき込み、怪異と戯れてしまうのだろうか。怪談師、心霊術、分身、透明人間、キューピッドさん、『トワイライトシンドローム』、妖怪と地域文化、意味が分かると怖い話――多様なジャンルの事例から、怪異と遊びとの関係性を描き出す。怪異を自らの手で日常生活へと呼び込む心性に迫り、怪異が単なる恐怖の対象ではなく娯楽やエンターテインメントとして受容されてきたことを、文学研究や民俗学、社会学、宗教学などの視点から照らし出す。作家・川奈まり子との座談会も所収。

著者紹介

一柳 廣孝 (イチヤナギ ヒロタカ)  
1959年、和歌山県生まれ。横浜国立大学教育学部教授。専攻は日本近現代文学・文化史
大道 晴香 (オオミチ ハルカ)  
1985年、青森県生まれ。國學院大學神道文化学部助教。専攻は宗教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)