• 本

親孝行の江戸文化

出版社名 笠間書院
出版年月 2017年2月
ISBNコード 978-4-305-70839-7
4-305-70839-6
税込価格 7,920円
頁数・縦 410P 22cm

商品内容

要旨

「孝子良民の表彰は封建制度の強化策」という考えは、戦後になってから固定化されたものである。少なくとも江戸時代の人は、孝をそのように批判的に見ていなかった。江戸の「孝」は、誰もが善と信じて疑わない思想であった。実例をもとに新たな見方をさまざまに提示。今とは違う、その活力と豊かさを掘り起こす!

目次

第1章 孝文化研究序説(孝子表彰への好意的なまなざし―十七世紀後半の全体像
西鶴は孝道奨励政策を批判しなかった―不孝説話としての『本朝二十不孝』
表彰が人を動かし、作品を生む―駿河国五郎右衛門を例に
表象は説話の起爆剤―駿河国五郎右衛門をめぐって)
第2章 表彰と孝子伝の発生(綱吉による孝行奨励政策の背景
偽キリシタン兄弟の流転―保科正之の孝子認定と会津藩における顕彰
表彰と説話集とのあいだ―岡山藩
宝物としての孝子伝―福知山藩・島原藩)
第3章 孝子日本代表の形成(明代仏教がリードした江戸の孝子伝―元政『釈氏二十四孝』と高泉『釈門孝伝』
儒者が選んだ日本史上の孝子
『本朝孝子伝』刊行直後
弥作が孝子日本代表になるまで―水戸藩の表彰と顕彰)
第4章 藤井懶斎伝―いかにして『本朝孝子伝』は生まれたか

著者紹介

勝又 基 (カツマタ モトイ)  
1970年、静岡県御殿場市生まれ。金沢大学文学部卒業、九州大学大学院文学研究科(修士・博士)修了。博士(文学、九州大学)。日本学術振興会特別研究員PD(東京大学)などを経て、2005年より明星大学日本文化学部専任講師。2014年4月よりハーバード大学ライシャワー日本研究所客員研究員(2015年3月まで)。2015年より明星大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)