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破壊のあとの都市空間 ポスト・カタストロフィーの記憶

神奈川大学人文学研究叢書 39

出版社名 青弓社
出版年月 2017年3月
ISBNコード 978-4-7872-3412-4
4-7872-3412-9
税込価格 3,740円
頁数・縦 366P 22cm

商品内容

要旨

革命と内戦、蜂起と襲撃、国家間の戦争と自然の荒ぶる力にのぞんで、加害と被害、騒乱と破壊、壊滅と再生の現場としての都市空間は、「あの日のあと」=ポスト・カタストロフィーに何を残したのかを、10人の論考とアーティストたちへのインタビューを通して描き出す。災害がたえず起こり、分断が世界中に亀裂を走らせるいま、破壊の「あと」を具体的な都市表象から考察し、「都市を生きること」を問う新しい都市論。

目次

ポスト・カタストロフィーの都市とは何か―パリ、ニューヨーク、ヒロシマ、ナガサキ
禁域の効能―欲望喚起装置としての「内裏」と、古代都市平安京の消長
瞬間と持続、暴力と審美化の間で―リスボン大震災からフランス革命に至る時期の廃墟イメージ
「古きパリ」の誕生―フランス革命後のもう一つの都市再生
カタストロフィーを生き抜く―『風と共に去りぬ』スカーレットとアトランタ
パリは燃えているか?―パリ・コミューンの廃墟をめぐって
グロテスク・フォトモンタージュ・ニュービジョン―第一次世界大戦後ベルリンの視覚文化に見る都市と身体
“関東大震災”の記号学―秋田雨雀「骸骨の舞跳」をめぐって
二十世紀ローマの二つのカタストロフィー(?)―モラヴィアが見たファシズムの崩壊とアントニオーニが見た「奇跡の経済成長」
“廃品”からの創造―S.ロディアのワッツ・タワーとブラック・ロスアンジェルス
カタストロフィーを越えて立つ武術家の表象―天安門事件後の徐克と映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズ
三・一一後の記録・物語―小森はるか+瀬尾夏美インタビュー

著者紹介

熊谷 謙介 (クマガイ ケンスケ)  
神奈川大学外国語学部准教授。専攻はフランス文学・文化、表象文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)