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悲劇の発生論

増補新装版

出版社名 金剛出版
出版年月 1997年6月
ISBNコード 978-4-7724-0550-8
4-7724-0550-X
税込価格 3,300円
頁数・縦 244P 22cm
シリーズ名 悲劇の発生論

商品内容

要旨

日本神話と昔話を素材とした精神科日常臨床への導入の試みは本書初版(1982年)を嚆矢とする。その後の改訂増補を経て(1988年)、このたび新たな論考を追加した増補決定版ともいえる本書が刊行されることになった。今回多数の写真入りで追加された「『ともに眺めること』と『浮かんで消える!』」では神話や昔話という「語られた過去」に浮世絵の「描かれた過去」を加えることで、急激な幻滅の「悲劇」に対して、「はかなさ」の体得という成熟要素を対置し、より立体的な描写を行っている。

目次

1 悲劇の構造(言葉と禁句
神話
昔話における同化と異化
恥と受けとり方
とり殺される体験
浦島の幻滅
異類との約束
「母の国」から「この国」へ)
2 傷つきやすい母親たち(同性愛的な強迫観念をもった女性症例
日本の悲劇的民話における前エディプス的「タブー」
「ともに眺めること」と「浮かんで消える」)