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理性の深淵 カント超越論的弁証論の研究

新潟大学人文学部研究叢書 10

出版社名 知泉書館
出版年月 2014年3月
ISBNコード 978-4-86285-181-9
4-86285-181-9
税込価格 6,600円
頁数・縦 292,44P 22cm

商品内容

要旨

本書ははじめに1770年の『就職論文』から1781年の『純粋理性批判』にいたる“沈黙の10年間”に着目し、超越論的弁証論の概念と構想がいかに獲得されたのかを発展史的に考察する。次に超越論的弁証論における三つの特殊形而上学批判である、魂、宇宙、神について、合理的心理学を批判する誤謬推理論、合理的宇宙論を批判するアンチノミー論、合理的神学を批判する理想論、それぞれについて本格的な論点分析的解釈を展開し、理性批判の究極の問題状況を明らかにする。

目次

序論
第1章 「取り違え」概念の展開―発展史の一断面
第2章 超越論的弁証論と理性―沈黙の十年間
第3章 理性批判と自己意識―誤謬推理論の改稿をめぐって
第4章 人格と時間―第三誤謬推理のコンテクスト
第5章 カントのCogito ergo sum解釈
第6章 流れさった無限と世界の起源―第一アンチノミー
第7章 無限と崇高
第8章 人間的自由の宇宙論的本質について―第三アンチノミー
第9章 存在の深淵へ―神の現存在の宇宙論的証明
結語

著者紹介

城戸 淳 (キド アツシ)  
1972年、大阪府生まれ。1995年、東北大学文学部卒業。1999年、東北大学大学院文学研究科博士課程退学。1999年、新潟大学人文学部助手、2003年、助教授(准教授)。博士(文学)。専門は西洋近世哲学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)