• 本

児玉誉士夫巨魁の昭和史

文春新書 904

出版社名 文藝春秋
出版年月 2013年2月
ISBNコード 978-4-16-660904-8
4-16-660904-1
税込価格 1,034円
頁数・縦 380P 18cm

商品内容

要旨

戦前は国粋主義団体を渡り歩き、戦中は陸軍特務機関に身を潜め、そして戦後は政界のキーマンを操った…ロッキード事件の渦中で世を去ったこの傑物の実像を、CIA文書など新発掘の米公式文書を基に描き出す。

目次

「鉄砲玉」変身す―国粋主義青年からインテリジェンス工作員へ・戦前期
大陸で得たものは何か―インテリジェンス工作員から児玉機関長へ・戦中期
巣鴨プリズンでの証言―特務機関長からGHQの協力者へ・占領前期
辻政信と台湾義勇軍―GHQの協力者からG‐2秘密工作員へ・占領後期
「CIAスパイ説」の真相―G‐2秘密工作員からCIAの協力者へ・吉田政権期
政界工作と鳩山一郎総理の誕生―CIA協力者から政治プロデューサーへ・保守合同期
戦闘機選定でみせた「腕力」―政治プロデューサーからロッキード社秘密顧問へ・岸政権期
掌中の玉は河野一郎か、岸信介か―ロッキード社秘密顧問から安保改定の黒子へ・安保改定期
外交交渉と利権のはざまで―安保改定の黒子から日韓国交正常化の立役者へ・池田政権期
角栄、小佐野との接点は?―政治プロデューサーから政治ブローカーへ・佐藤政権期
六億円領収証の謎―政治ブローカーから背徳的フィクサーへ・田中政権期
明暗を分けた「ロッキード」の終わり―背徳的フィクサーとして死す・「角影」政権期

出版社・メーカーコメント

「最近の日本政治は小粒になった」という声をよく耳にします。料亭政治も今は昔、民主党政権時代には党内実力者が若手を居酒屋に集めて割り勘で政治談議に花を咲かせたとか。いうなれば、政治を裏であやつる存在がいなくなったことのあらわれです。本書の主人公である児玉誉士夫は、そんな政治とは正反対、表に出ることなく、まさに裏舞台を縦横に駆け巡った人物でした。戦前は右翼団体の大立者として、戦後は政界のフィクサーとして、昭和という激動の時代をどう生き抜いたのか。CIA文書など、アメリカ側に残された秘密資料から、その実像に迫ります。(SH)

著者紹介

有馬 哲夫 (アリマ テツオ)  
早稲田大学教授(メディア論)。1953年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得。1993年ミズーリ大学客員教授、2005年メリーランド大学客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)