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| ほんのいえ宮脇書店越谷店のレビュー |
| 掲載レビュー全625件 |
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| フェイク・マッスル | ||
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選考委員大絶賛の第70回江戸川乱歩賞受賞作。謎解きに固執しないエンタテインメント作品として読み応えある一冊だ。 ユーモアミステリと評されるほど、読みやすく独特なスピード感にのっていくうちに作者の罠にはまってしまう。 クソ真面目なほどの主人公を応援したくなり、潜入取材モノとしてシリーズ化されるかもしれないと興味がわいた。 (2024年09月07日) |
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| 自由に捕らわれる。 | ||
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表現者としてマルチな才能を発揮するカンザキイオリは、小説家としても突き抜けていた。 デビュー作「あの夏が飽和する。」、第2弾「親愛なるあなたへ」に続く大注目の長編小説第3弾である。 叫び、憤り、喜び、悲しみ・・・言葉の魔術師は終章に向かって‘‘自由に捕らわれる”僕を描ききっていく。 書籍のみの通常版とは別にこの作品から生まれた曲を収録したCD付きの特装完全版もおすすめ。カンザキイオリの世界にどっぷりとつかるのもいい。 (2024年09月04日) |
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| ブルーマリッジ | ||
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正義に対する価値観や世代がまったく異なる二人の視線で物語は進んでいく。 著者は切り取られた日常をストーリーに変換する稀有な感性の持ち主に違いない。変わりゆく時代の変化にザラつく息ぐるしさを感じ、彷徨いつつ救いを求めるようにページをめくっていった。 話題となったデビュー作「明け方の若者たち」のように映像化も期待したくなる長編作品である。 (2024年09月03日) |
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| 明智恭介の奔走 | ||
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ミステリマニア明智君の奮闘しながらの名探偵ぶりが実におもしろい。 「屍人荘の殺人」など話題の人気シリーズ初の連作短編集。読んでいて、いかにも「いま探偵小説を読んでいるぞ」という素直な満足感にどっぷりと浸れる。随所に挟み込まれる古典ミステリネタにミステリファンはほくそ笑んでしまうだろう。 この本で明智恭介への興味がグッと沸いてきたら、このミス第1位獲得の「屍人荘の殺人」を読まずにはいられなくなるだろう。 (2024年08月22日) |
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| サンショウウオの四十九日 | ||
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これまでにまったく読んだことがない本の世界に連れて行かれた。 結合双生児の姉妹が主人公という特殊な設定を読むうちに、圧倒的な人間描写に吸い込まれてしまう。 医師でもある著者のすさまじいほどの創造力と想像力に驚かされるとともに、複雑な設定をなめらかに読ませてしまう作家の書くチカラにもうなってしまう。 (2024年08月18日) |
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| 夜行堂奇譚 伍 | ||
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500ページを超えるボリュームも一気に完読できる夏の夜にぴったりのホラーな一冊。 どこかコミカルでスタイリッシュなバディの掛け合いの妙が、正体不明の怖さから救ってくれる。これをきっかけに「夜行堂奇譚シリーズ」にどっぷりとつかってみるのもいいかも。 果てしなく続く予感いっぱいの展開に大きく期待。 (2024年08月12日) |
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| サロメの断頭台 | ||
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著者ならではの大正時代感あふれる本格長編推理小説。舞台を観ているような独特な雰囲気にひき込まれていく。 話題作の「方舟」や「十戒」とはひと味違った密度の高い夕木ワールドを味わえる。 独特なテンポ感にひたりながら、たっぷりと時間をかけて読むことで満足感は倍増。 (2024年07月17日) |
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| 告白撃 | ||
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ベストセラー「君の膵臓がたべたい」の住野よるの最新作。 真剣に恋や友情と奮闘している30歳男女たちの青春再始動小説。読みながらに痛みやもろさ、くすぶる微熱を感じずにはいられないのが住野作品の魅力。カバーデザインが住野ワールドを見事に描いています。 (2024年06月19日) |
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| コーヒーと失恋話 | ||
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ゆるやかな空間を漂い、静かな時の流れに身を任せながら、やわらかな感性で店主の思いをすくいあげる。 そのエッセンスで独自に創り上げた物語の世界。著者のインプットとアウトプットの柔軟さに引きこまれてしまう。 記憶の中の喫茶店を思い出してみたり、お気に入りの喫茶店を探しに出かけたくなる気分にさせる。 (2024年06月17日) |
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| クスノキの女神 | ||
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不思議な言い伝えを持つ神社の一本のクスノキ。その不思議な力に導かれるように、神社を守る青年の元に様々な境遇の人々が繋がっていく物語。「クスノキの番人」に続く東野圭吾クスノキシリーズの第二弾。 苦しみ抱え込む心の奥底がクスノキの力によって優しく解きほぐされていく。今を生きることの大切さを感じ、クライマックスに向けてあたたかく、さらに熱い気持ちになっていく。 (2024年06月08日) |
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| 鐘の鳴る夜は真実を隠す | ||
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新感覚のミステリー小説シリーズの誕生である。ルール説明からはじまり、読者は8つのエピソードに隠されたウソの証言を探し求める。謎解きの情報整理のための“推理シート”なるものが巻末に付いているという趣向が凝らされ、さらにはエンディングを含んだ事件の真相が袋とじになっている。ゲームクリエイターならではの作者の仕掛けが小説にふんだんに練り込まれている。 (2024年05月22日) |
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| 無限の王 ジョジョの奇妙な冒険 | ||
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この小説は「宝島」で直木賞を受賞した真藤順丈が、荒木飛呂彦のオリジナルコンセプトから生み出した“ジョジョの奇妙な冒険”のスピンオフ作品なのだ。先ずは表紙の黒バックに赤く光る荒木飛呂彦のカッコいいイラストが目に飛び込んでくる。どこかダークな雰囲気ながら躍動感漂う文体には、漫画とはひと味違った醍醐味が感じられる。読み進むうちに胸がざわつき、熱くなり、没頭してしまう。 漫画のファンはもちろんだが、ジョジョはじめましての読者も楽しめる作品だ。 (2024年05月19日) |
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| 変な家 | ||
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超話題の覆面ホラー作家による不動産ミステリ!独特な雰囲気漂う世界観。隠された間取りにひそむナゾを追ううちに、ストーリーにのみ込まれていく感覚に包まれる、まさに変な小説である。ミステリの新たなる可能性を感じる。 公開中の映画もヒット。第二弾とあわせて、変な世界にヤミツキになりそうである。 (2024年05月16日) |
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| 水車小屋のネネ | ||
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本屋大賞第2位の注目作品。ネネは姉妹が出会ったおしゃべりをする鳥。そのネネに見守られた姉妹の40年の人生が静かにていねいに流れていくのをゆっくりとじっくりと読み進めていきたくなる。 新聞小説の連載時から話題となり、著者自ら「もっとも長いものを書いてしまった」とある。思わず手を伸ばしてしまう装幀に加え、本文中のイラストが物語の世界を作りあげている。いとおしさいっぱいの長編小説である。 (2024年05月14日) |
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| もう明日が待っている | ||
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あれは夢だったのかもしれない。それほどに信じられない現実を多くの国民がテレビで見た。なんとなく知っていたはずの出来事を稀代の放送作家が物語として切々とつづった。それは身を削り、涙を拭いながらだったに違いないと読むほどに伝わってくる。息苦しさを感じつつもタイムトリップしていて読み進めずにはいられない。 放送作家“魂”をここにみた。 (2024年05月11日) |
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| 成瀬は天下を取りにいく | ||
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見事「本屋大賞」を受賞!!強豪なライバルノミネート作品を抜け出しての快挙だ。本読みのプロたちの力強いお墨付きの連作短編極上青春小説と言えるだろう。 滋賀県大津市を舞台に活躍する、破天荒で圧倒的なインパクトをもつ主人公の中学生成瀬あかりに惚れ込んでしまう。 本作の大賞受賞で、成瀬シリーズ続編の「成瀬は信じた道をいく」の注目度も爆上がり。当然のごとく、今後のシリーズ展開から目が離せない。 (2024年05月01日) |
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| あなたの言葉を | ||
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小説家辻村深月の最新エッセイ。紡がれる言葉からは繊細な感性の根源に触れることができる。ひとくくりの文章の中に込められたそれぞれのメッセージは、記憶に留めておきたいものばかり。若い読者へのやさしい語りかけが印象的で、子どもたちを見つめる思慮深いまなざしを感じる。辻村作品の魅力にあらためて気づかされる。 (2024年05月01日) |
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| 予幻 | ||
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凄腕ボディガード・キリが主人公の人気シリーズである。 読む手を思わずぎゅっと握りしめてしまうほどの臨場感や疾走感を小説で堪能できる作品。 テンポ感あふれる会話にのまれつつ、ハードボイルドならではの没入感に酔いしれる。 ボリューム感たっぷりでも密度が濃くて絶対に満足できるのが大沢在昌作品の魅力。大御所の進化はとまらない。 (2024年04月24日) |
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| 放課後ミステリクラブ1 | ||
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『ようこそ。ミステリ好きの人生へ』冒頭のひと言に吸い込まれていく。画期的なシリーズに注目だ! 全てにふりがな、難しい言葉なし、新しい知識がいっぱいの児童書を超えた児童書である。それでいて本格ミステリなのだからすごい。黒バックのページの「ぼくは読者に挑戦する。」の決めゼリフには子どもだけでなく全ての本読みが興奮するだろう。 あとがきには、学ぶことの大切さや、時にはお医者さんの立場で子どもたちにたいせつなメッセージを贈っている。教室の本棚にシリーズが並ぶ光景が目に浮かぶ。児童書で初めて本屋大賞にノミネートされるなど、早くも夏発売予定の新刊が待ち遠しい。 (2024年04月05日) |
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| あいにくあんたのためじゃない | ||
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筆者ならではの圧倒的な筆力で読む手が止まらなくなる。凝縮感のなかに過激さと救済が混在している。社会派短編小説とでも言おうか。複雑な人間関係の鬱陶しさに苛まれつつも、人と繋がっていたくてしょうがない現代人の思いが練り込まれているようだ。小説の限界をみごとにとっぱらってしまった。 (2024年03月30日) |
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