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| ほんのいえ宮脇書店越谷店のレビュー |
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| 吹奏楽部バンザイ!! コロナに負けない | ||
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| 青春のすべてをここにかけてたと言っても過言でない吹奏楽部の活動は、コロナ禍でコンクールも演奏会の機会を奪われた。そのうえ日頃の練習は大きな制限を受けて、吹奏楽部員の気持ちは大きく揺らいだに違いない。ここには全国の5校の生々しい葛藤と現実が綴られている。「世界でただ一人の吹奏楽作家」のオザワ部長の熱い取材が、読む者に強く訴えかけてくる。多くを失いながらも、明日への希望につながる部員たちの姿に胸を打たれる。 (2021年11月18日) | ||
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| 熱風団地 | ||
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| 新聞連載時から息詰まる展開に注目されていた。フリーの観光ガイドと元女子プロレスラーという異色コンビが主役。アンダーグラウンド感漂う怪しげな多国籍エリアで要人探しの依頼を受ける。国際的な謀略の深みにはまりながらの早い展開に読む方も引き込まれていく。さすが大沢在昌ならではのハードボイルド感、独特なくすみと熱を含んだ匂いがたまらない。 (2021年11月16日) | ||
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| 大正浪漫 | ||
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応募総数2086作品から選ばれた「夜遊びコンテストvol2」の大賞受賞作。同名楽曲のリリースと同時発売で盛り上がっている。大正と令和の100年の時を隔てて交わす文通相手との美しい恋の物語。購入者全員サービスとしてYOASOBI ボーカルikuraのプレミアム朗読動画をみることができます。 ぜひ音楽を聴きながらお読みください。 (2021年11月14日) |
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| ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2 | ||
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| 本屋大賞などで大きな話題をさらった「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の第2弾。前作と合わせて100万部を突破した。「ぼく」はより感受性豊かな13歳になり、親離れの季節を迎えた。彼の見つめるイギリス社会は様々な問題や課題を抱えている。日本の近い将来像を見るようでもある。完結編とうたっているが、まだまだ先を読んでいきたい。 (2021年11月10日) | ||
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| 倒産続きの | ||
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| 「このミステリーがすごい」大賞受賞作「元彼の遺言状」の続編。本読みたちの間で評判の高いこの作品。ひと味もふた味も違った企業法務を題材にしたリーガルミステリーである。作者がさすが東大法学部卒の現役弁護士といったところだろうか。ヒロインの設定がユニーク。そして何より読みやすいのが作品の魅力かもしれない。今作デビューのニューヒロインも加わって、ストーリーに厚みも感じる。帆立ワールドのシリーズ化にさらに期待がかかりそう。 (2021年11月10日) | ||
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| 民王 シベリアの陰謀 | ||
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| 池井戸潤のフィールドの広さに舌を巻く。「下町ロケット」」「半沢直樹」「陸王」などの超話題作に続く「民王」で始まった新総理の父とどら息子の物語の続編。ウイルスや緊急事態宣言とイマの現実を感じつつ、政治を面白いと思わせてくれる池井戸マジックにはまってしまう。社会派小説でここまで笑わせてくれるのはさすが! (2021年11月06日) | ||
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| パンデミックの世紀 感染症はいかに「人類の脅威」になったのか | ||
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筆者は感染症の歴史を専門とする世界的な医学史家。疫病と戦う科学者たちの姿をリアルに描く。ニューヨークタイムズやサンデータイムズなど、世界のメディアで高い評価を得た内容。コロナ禍の出口が見えそうで見えない不安の中、スペイン風邪やエボラ出血熱、ペストなど感染症の過去の経験を正確に知ることが必須であると思われる。忘れてはならない過去の経験を知って、このトンネルを抜けたい。 (2021年10月03日) |
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| 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ | ||
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| 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」で本屋大賞ノンフィクション本大賞など、数々の受賞歴のある英国在住のコラムニスト、ブレディみかこの話題作。ここでも独自の視点で多様性と言われる現代社会の抱える、やや難解に思えるテーマを読み解いていく。これまでの先入観や既成概念というのが取っ払われる思いがするので、急がずにゆっくりと読み進んでほしい。 (2021年09月26日) | ||
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| 彼岸花が咲く島 | ||
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| 芥川賞受賞作品。日本語の美しさにあらためて気づかされた。少女が流れ着いた島は、2つの言語が話される島独特の文化。そこには深い歴史が隠されていた。物語なのか現実なのか、過去なのか現在なのか、不思議な浮遊感に包まれる。歴史観など多くを考えさせられる本作。読後に日本語を大事にしたいと強く感じた。 (2021年09月05日) | ||
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| 境界線 | ||
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| 中山七里デビュー10周年の12か月連続刊行企画の第12弾である。近く映画公開予定の「護られなかった者たちへ」につらなる「宮城県警シリーズ」。東日本大震災の行方不明者を名乗る別人が犠牲となった事件。怒りや悲しみが隠された真実をあばく力となっている。つらすぎた出来事を人々がどう向き合って、残されたものたちが前を向いていこうとするのか。消せない惨事を振り返りつ、あるかも知れない、いやあってはならないストーリーを読んでほしい。 (2021年08月22日) | ||
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| 星落ちて、なお | ||
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直木賞受賞作である。偉大過ぎる絵師、河鍋暁斎のあとを継ぐ娘、女絵師の数奇な生涯をたどる。娘にとって、若くして師匠から「画鬼」と仇名されるほどの不世出の父の存在はあまりに大きかった。遺されたものたちのせめぎあい。明治から大正へと時代が移りゆく中で、一門の絆のさまざまな揺れを描いている。読んでいて心地いいのはきれいな文体のせいかもしれない。数々の文学賞に輝く著者の作品の中でも、本作はひときわ評判が高い。 (2021年08月22日) |
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| 薔薇のなかの蛇 | ||
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| 日常離れした独特なアンティークな世界観、これが上質な「ゴシックミステリ」というものなのだと得心する。恩田ファンにとっては待望の17年ぶりの「理瀬」シリーズ。猟奇事件をめぐる展開は背筋をゾクゾクさせられる。ページに挟み込まれたイラストが雰囲気を一層に醸し出す。この機にシリーズ前作を読み返したくなる。初回限定のポストカードを逃さないように。 (2021年07月18日) | ||
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| オルタネート | ||
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| 作家加藤シゲアキの実力は本物である。そう十分に感じさせてくれる読ませる作品だ。高校を舞台にした独創性に富んだイマを描く青春小説である。ストレートなテンポ感と読みやすさが、後半に向けた盛り上がりにつながっている。後々まで印象に残る物語りである。作者は表現力のあるエンターテイナーなのですね。表紙の仕掛けにもぜひ気づいてください。 (2021年01月21日) | ||
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| 白鳥とコウモリ | ||
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| 東野圭吾作家生活35周年の記念作品。多様な東野作品の中でも、一段と密度の濃いストーリーは、ファン待望だった。トリックではないが、幾重にも重なったベールの向こうに見え隠れする真実に迫っていく展開は、ファン垂涎。ページをめくる手が止まらなくなる。東野作品では馴染みの東京人形町を隅田川に向かった門前仲町、隅田川べりで起きた事件と30年前の愛知で消えかかった事件の真相が絡み合う。 (2021年07月05日) | ||
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| エレジーは流れない | ||
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| 舞台はかつてはにぎやかだったが、今はちょっと寂しい温泉町。そして主人公はごく普通の男子高校生。大きな事件が起きるわけではないけれど、ささやかな騒動が起きる毎日は、ごく普通の日常の大切さをひしひしと感じさせてくれる青春小説。三浦しをんが醸し出す空気感が読むものに癒やしを与えてくれる。 (2021年07月04日) | ||
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| 掟上今日子の鑑札票 | ||
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眠るたびに一日の記憶を失う名探偵、つまりはどんな難事件も一日で解決してしまう主人公の掟上今日子さん。ただし今回は最大のピンチだ。銃撃されて推理力を失ってしまうのだ。今日子を救うためにバディ厄介が気を吐いた。今日子の過去の秘密に近づく予感。そして作者は後書きで、このシリーズを24弾まで書くことを宣言した。 (2021年06月14日) |
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| 護られなかった者たちへ | ||
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連続餓死殺人事件の真相は、あまりに深刻でせつない。事件の真相を追う刑事とともに、生活保護や人権といった現代社会の裏側を知ることができる。何が本当の悪なのか、一瞬目がくらんでしまう。今秋の豪華キャストの映画化もあって、ますます稀代のストーリーテラー中山七里から目が離せない。 (2021年06月03日) |
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| 悪魔には悪魔を | ||
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| 敵か味方か、善か悪か、黒か白か。次々と現れるすべての登場人物に問いかけたくなる。六本木赤坂界隈を登場人物たちが足早に行き交う姿が目に浮かぶ。ハードボイルドなアンダーグラウンドの話が、あまりにリアルすぎて自分が現場に居合せている感覚になってしまうのは大沢作品なればこそなのだろう。新宿鮫でハードボイルドに出会い、本読みの醍醐味を知った方も多いだろう。本作も高い期待に十分に応えている。 (2021年06月03日) | ||
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| クララとお日さま | ||
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ノーベル文学賞作家の受賞第一作にして6年ぶりで8作目の新作長編小説とあらば、読まない理由はない。主人公は人工頭脳を持つピュアな心を持つロボットのクララ。ひとりの少女との心の交流が深く突きささってくる。単なる近未来小説ではなかった。誰もがわかる平易な言い回しでメッセージを伝えてくる。それともうひとつ、素敵な装幀が物語の世界をいっそうに引き立てたことに思いがいたる。完成された文学の力を感じられる作品です。 (2021年05月03日) |
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| 大義 | ||
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| 今野敏の人気横浜みなとみらい署暴対係シリーズ。「逆風の街」「禁断」「防波堤」「臥龍」に続く待望の第5弾。破天荒だが人間味あふれるハマの用心棒諸橋班が闇の悪を追い詰める。映像が浮かぶようなリアリティあふれる言葉のやりとり。警察小説という枠におさまらない自由がある。ヨコハマのウラやオモテを行き来する雰囲気がいっそうに舞台を盛りあげる。 (2021年04月29日) | ||
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