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ほんのいえ宮脇書店越谷店のレビュー |
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掲載レビュー全464件 |
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半沢直樹アルルカンと道化師 | ||
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半沢直樹の勢いが止まらない!書き下ろしの最新作である。今度はなんと絵画アートの世界に踏みこんだ。銀行に持ち込まれた美術業界の会社買収に絡む半沢だが、そこには思いもかけぬウラがあった。ちょっとミステリーのようでもあり、興味は倍増する。読んでいると、会話が映像付きのセリフで浮かんできてしまう。もはや池井戸ワールドというより、半沢にとりつかれたが如く、読者は飲み込まれていってしまう。この連休、涼しくなりかかった秋の夜に、イッキ読み間違いなしである。 (2020年09月17日) | ||
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家族じまい | ||
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「ホテルローヤル」で直木賞を受賞し、一躍ベストセラー作家に。そして本作「家族じまい」で中央公論文芸賞を見事に受賞した。随所にドキッとするフレーズが織り込まれ、まさに小説の真髄を感じる筆致である。テーマは老いた親の終活だが、ここに関わる家族を深く広く描ききる。物足りない小説が多い中、本読みにはたまらない逸品である。 (2021年01月21日) | ||
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オルタネート | ||
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期待された直木賞は惜しくも逃したが、作家加藤シゲアキの実力は十分に証明された。高校を舞台にした独創性に富んだイマを描く青春小説である。ストレートなテンポ感と読みやすさが、後半に向けた盛り上がりにつながっている。後々まで印象に残る物語りである。作者は表現力のあるエンターテイナーなのですね。表紙の仕掛けにもぜひ気づいてください。 (2021年01月21日) | ||
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今度生まれたら | ||
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作者のあとがきに「私は老境に入った人たちの、その揺れを書きたいと思った」とある。70歳の何の不満もない人生の老後を迎えたはずの女性のふとした思い。多くの高齢者が感じるちょっぴり苦い思いを、脚本の名手内館が、明るい光をあてながら描く。本作に先立つ定年小説の「終わった人」、終活小説の「すぐ死ぬんだから」に続き、反響を呼びそうだ。 (2021年01月21日) |
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アンと愛情 | ||
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杏子ことアンちゃんのほんわか成長?物語。シリーズ前2作の累計80万部超えを受けての第3弾であるので、お待たせしました!という感じ。相変わらずの和菓子うんちくたっぷりの内容で、空きっ腹時に読むのはご用心。日記を読むようなゆるい展開なのに、どこかドキドキさせて、先へと読み進めてしまう。こりゃまだまだ続きがありそうで目が離せません。 (2021年01月21日) | ||
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ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 | ||
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待ちに待った東野圭吾の書き下ろし新作。小さく寂しい観光地に起きた殺人事件。東野作品の探偵役のニューヒーローがナゾを解き明かす。最後の最後まで読めない展開が焦ったくもあり、楽しくもある。東野ファンにとっては、正統ミステリはコレぞ!という感じではないだろうか。もちろん初めての読者にも歓迎される読みごたえだ。シリーズ化の予感あり。読み逃しのないように。 (2020年12月23日) | ||
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カケラ | ||
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湊かなえならではの心理ミステリ長編小説。美容整形がテーマとなった、ひとりの少女の死の真相を追っていくお話。モノローグの芝居を観ているようだ。正義や悪、善意や憎悪といった価値観のあり方を問うてくる。暗闇と光を行きつ戻りつ、手探りをしながら読み進んでいく湊ワールド感が健在である。湊作品らしい読後感がやみつきになってしまう。 (2020年06月25日) | ||
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緊急提言パンデミック 寄稿とインタビュー | ||
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世界で1600万部を突破した「サピエンス全史」の著書がコロナを語る。世界的歴史学者でもあり、哲学者でもあるユヴァル・ノア・ハラリ氏が、コロナ渦中にある全世界向けたメッセージを日本オリジナル版として、寄稿とインタビュー収録の形で刊行した。知の巨人の言葉から、新型コロナウィルス危機に立ち向かう「いま」と「これから」のわれわれの心構えをくみとっておきたい。 (2020年12月02日) | ||
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「グレート・ギャッツビー」を追え | ||
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全米ベストセラー!のこの本。 著者のグリシャムは40カ国で翻訳本が刊行されているという強者。それに村上春樹の翻訳とくれば天下無敵の感あり。中身はとくれば、米国プリンストン大学の図書館からフィッツジェラルドの直筆原稿が盗まれたというのだからコレは大大事件。読まない理由はもはや見つからない。 訳者あとがきにある「結局のところ人生なんて、時間をどのように無駄に費やしていくかという過程の集積に過ぎないのだから」が頭から離れない。 (2020年11月30日) |
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浅草迄 | ||
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ビートたけしの自伝的小説。懐かしい思いを共有し、昭和の匂いや温もりに包まれる。戦後から今につながる時の流れを実感できる。昨今の緊張した日々にギスギスしていると、こういう本で癒される。肩の力がストンと落ちるような感じでしょうか。北野武の生き方そのものに笑わせてもらえる。笑いも毒舌も感性の源がここにある。この本を読むと、波乱万丈ではあるが、さりげない日々の積み重ねが人の一生をつくっているのだとつくづく感じる。 (2020年11月30日) | ||
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谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題 | ||
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東京人気スポット、下町情緒の谷根千エリアが舞台。レトロな作務衣姿の風変わりな探偵?と女子大生の迷探偵コンビが、街歩きしながらパズルを解くがごとく事件を解決する。東川作品ならではのユーモアたっぷりの軽妙なやりとりの中で、サラッとした謎解きが魅力。ひと味違った肩の凝らないミステリ感覚がいい。TVドラマ化があってもよさそう。キャストを勝手に想像しながら、読み進めるのも面白いかも。 (2020年11月22日) | ||
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電話をしてるふり BKBショートショート小説集 | ||
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ピン芸人・バイク川崎バイクの作家デビュー作。バラエティに富んだショートショート小説50作が詰め込まれている。芸人さんの書き物と侮ることなかれ、しっかり読ませてくれます。中身は恋愛物があったりミステリアスだったりと、書くこと読むことが好きな作者のセンスが、読みやすい文章から伝わってきます。あの吉本ばななのお墨付きとあらば、読んでみる価値あり。きっとお笑いや小説を通じて、表現したいことにあふれているのでしょうね。早くも次作への期待がふくらんでいます。 (2020年10月17日) | ||
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獣たちのコロシアム | ||
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待望の石田衣良池袋ウエストゲートパークシリーズ。池袋を舞台にして展開する世の中の裏表、闇と光を描き出した4つの物語り。シリーズ独特の雰囲気の中で交わされるセリフからは、時代の今が常に切り取られている。まさに時に流れをうつす鏡のようなシリーズ作品である。これまでに430万部を超えての16作目というのがそれを証明している。テレビアニメ化も追い風に、一段と話題となること間違いない。 (2020年09月26日) | ||
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この気持ちもいつか忘れる | ||
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ベストセラー「君の膵臓をたべたい」の住野よるが長編恋愛小説を書いた。しかも作者の強い思いで実現した音楽とのコラボレーション。リンクすることで作られた新たなメッセージから新鮮な発見を感じる。 異世界の少女と出逢った高校生。不思議な空気の中、独特の浮遊感に包まれてページを繰るごとに余韻が深まり、フワフワと読み進んでいく。時を過ぎて深まる記憶と時の流れとともにかすんでいく記憶。すべてがかけがえのないいとしい宝物。けれど一方で、人は過ぎ去りし時に生きるのでなく、これからを生きるのだと思わずにいられなかった。 (2020年09月22日) |
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いまだ、おしまいの地 | ||
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「ここは、おしまいの地」で、見事「講談社エッセイ賞」を射止めた話題の覆面作家の最新作。主婦こだまさんのさりげない?日常をつづった待望作。なんでも無いようだけど、なんかおかしい。きっと、どの登場人物からもひたむきさが伝わって来るからでしょうか。そう感じながらついつい読み進んでしまうのが、このエッセイの魅力。それにしても、まだ作家であることが家族にもバレていないというのは驚きだ。 (2020年09月14日) | ||
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日航123便墜落圧力隔壁説をくつがえす | ||
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誰もが忘れられない夏となった「日航機墜落」。多くの犠牲がありながら、その真相はいまだ釈然としない感がある人も多いのではないだろうか。それは何故か。どこか奥歯にモノが挟まったような一連の発表と報道がそうさせているように思う。著者の青山透子は、客室乗務員として近しい仲間を失った。その悔しさが執念が、外務省公文書の新事実にたどり着かせ、墜落の事実を解き明かそうとしている。あの35年前、日本中がTVの映像から目が離せなかった無惨な事実は「事故」ではなく、「事件」だったのだと語る裏付けはここに十分に綴られた。 (2020年09月14日) | ||
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人は、なぜ他人を許せないのか? | ||
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「正義中毒」のもとに、人は「許せない」感情のコントロールをできずにいるという。特にネット社会の広がりがそれを増長しているという。その仕組みを脳の働きから読み解いている。 一方で、中野さんの本は禅問答のようでもある。いい意味で決定的な解決策を教えるのでなく、読むものにおおいに考えさせるのである。手のひらに乗せられているようではあるが、脳にとってはまさにこの考えることが重要だと気づかされる。この本はまさに考え方の水先案内人のようである。 (2020年09月14日) |
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雪月花 謎解き私小説 | ||
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本を読むことの奥深さを説いていくれる本読みへの指南書。本好きをぐいぐいと引き込んでいく。自らの作家魂で、独特の視線、切り口で多くの著作を解剖しつつ、その魅力を紹介している。本読みの好奇心をくすぐり、脳みそに心地よい刺激を与えてくれる。登場する著作を片っ端から読んでみたくなる。昨年作家生活30周年を迎えた著者北村薫は、埼玉出身で地元で長く高校教師をしていたことを知る人も多い。 (2020年09月14日) | ||
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俺の残機を投下します | ||
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「リアル鬼ごっこ」「僕はロボットごしの君に恋をする」などでミリオンセラー作家となった 山田悠介の最新作。再起して世界一のプロゲーマーにチャレンジする男の物語。魅力的な表紙カバーの色彩と手触りをお店で確かめて欲しい。eスポーツ小説の代表作となるだろう。臨場感あふれるプロローグで一気に引き込まれる。とりわけ中盤から後半への疾走感は圧巻である。映像化への期待も高まる。 (2020年09月05日) | ||
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夢をかなえるゾウ4 | ||
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なんともユニークな人生指南啓発小説です。なんといってもゾウシリーズ累計400万部はスゴイ!特に第4弾の今作は笑って笑って最後で泣かせてくれる衝撃のラストが待っています。平凡なサラリーマンが余命を宣告されて、かなえようとする夢を選択する。なぜか悲壮感は感じさせずに、後に残る教訓はずっしりと刻み込まれる。好評のシリーズ既刊3冊も文庫で読むことができます。どこから読んでもイケるシリーズです。ここらでゾウデビューはいかがでしょう。 (2020年08月27日) | ||
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